築30年以上の物件で排水詰まりが多い理由と予防策|現場の水道業者が解説

はじめに

築30年以上の物件では、「トイレが流れにくい」「キッチンの排水がゴボゴボ音を立てる」「下水の臭いが上がってくる」など、詰まりや水回りトラブルの相談が非常に多く寄せられます。
本記事では、実際の現場経験をもとに、なぜ古い建物ほど詰まりやすいのか、その理由と予防策を詳しく解説します。


築30年以上の物件で詰まりが多い5つの理由

1. 排水管の経年劣化による内径の縮小

鉄管や鋳鉄管を使用している物件では、長年の使用で内部がサビやスケール(水垢)で覆われ、管の内径が徐々に狭くなります。
その結果、わずかなゴミや油でも詰まりやすくなり、排水スピードが落ちます。

2. 油や石鹸カスの長年の蓄積

特にキッチンでは、油や食品カスが排水管内に固着します。築年数が長いほど蓄積量も多く、配管内部がコンクリート状の固まりで覆われるケースもあります。

3. 配管勾配の不良や沈下

地盤の沈下や施工時の勾配不足により、水の流れが悪くなることがあります。築30年以上経つと、当初の設計勾配が保たれず、汚れが溜まりやすい状態になります。

4. 古い器具や構造による影響

トイレや排水口の形状が古く、水の流れる力が弱いタイプは、詰まりやすさの一因です。また、古い集合住宅では排水管が共用部分で細くなっている場合もあります。

5. 木の根や外部からの侵入

屋外の排水桝や配管の継ぎ目から木の根が侵入し、水の流れを塞ぐことも珍しくありません。築古物件では桝や配管の継ぎ手が劣化しているため、こうした被害が多発します。


早期発見のためのチェックポイント

  • 排水口からゴボゴボ音がする
  • 排水の流れが以前より遅くなった
  • 下水臭が室内に漂う
  • トイレの水位が変動する

これらはすべて詰まりの前兆です。放置すると完全閉塞や逆流につながり、修理費用が高額になる可能性があります。


DIYでできる予防・応急処置

築古物件でも、定期的な手入れで詰まりを軽減できます。

  • お湯での配管洗浄(50〜60℃程度のお湯を流す)
  • 重曹+クエン酸洗浄で油や臭いを分解
  • 排水トラップの清掃でゴミの蓄積を防止

ただし、これらは軽度の汚れにのみ有効で、長年の蓄積や配管構造の問題には効果が限定的です。


プロに依頼すべきケース

  • 排水が全く流れない
  • 複数箇所で同時に詰まりが発生している
  • 屋外桝から汚水が溢れている
  • 配管内部をカメラで点検したい場合

高圧洗浄や専用のトーラー機を使った清掃は、DIYでは困難です。築古物件では、特に屋外配管の清掃を含めた定期メンテナンスが効果的です。


まとめ

築30年以上の物件は、見た目がきれいでも排水設備は確実に老朽化しています。詰まりは突発的に発生することが多く、日常生活に大きな支障を与えます。
早期の点検と定期的な清掃で、急なトラブルや高額修理を防ぎましょう。

当社では築古物件の排水管清掃や緊急対応も行っています。
気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

📞 お問合せ先:株式会社誠住宅設備(関東一円対応)

0120-994-677

コメント

タイトルとURLをコピーしました